マンション管理組合と駐車場の税金 | 不動産税金お悩み相談室

マンション管理組合と駐車場の管理

マンション管理組合とは、区分所有居住用建物を管理する組合のことを言います。ただし、一般的には法人格はありませんが、法人格を持たせることも可能です。

法人格を持たせた場合、マンション管理組合については公益法人に準じた扱いを受けます。法人格がない場合については、代表者の定めのある人格のない社団となります。

専有部分に関しても管理をしますが、共有部分に関する管理が主たる業務です。

仮にマンション管理組合が法人格を有すれば法人として法人税の対象ですが、法人格のない社団でも法人とみなして法人税の対象となります。

通常は管理費収入のみで収益事業はありませんので税金がかかることもありませんし、申告も不要です

区分所有者や借家人がマンションの駐車場を有料で利用し、その駐車場料金を管理費や修繕積立金として管理組合が管理している場合は、共済的事業であるとして課税されませんが、問題は外部に貸している場合です。

近年の傾向として、福岡市においても、車自体を所有しない住民も多く、マンションの駐車場に空きができる場合もでてきているでしょう。

この場合、管理費や修繕積立金に充てるため、外部の人に一般的な駐車場として貸し出しているケースが発生することが想定されます。

このような場合駐車場の収入は、管理組合の収入として法人税を課税するというのが、一般的な考え方です。国税不服審判所や裁判で争われた事例もありますが、この税務当局の考えが支持されております。

ただし、区分所有建物の共有部分の所有権は区分所有者の持ち分に応じて区分所有者のものです。

管理組合は単に管理を委任されているだけで、共有部分を所有しているわけではありません。本来であれば持ち分に応じて区分所有者の収入となるのではと疑問の余地が残ります。